ぼくは、叙事的かつ普遍性のある文様に詩情を与え唐紙とした。
そして、自分の思いとは別の何かが宿ることをいつも願っている。
唐紙を通じて、世界平和を祈るとともに、カミなき世にカミを呼び覚ましたい。
それは、昨日よりも去年よりも10年前よりも日に日に強くなる。
唐紙に初めてアートの道を切り拓いたこと、唐紙を通じて世界平和を祈り続けてきたこと。
誰も挑まぬ未知なる道を歩んできたが、振り返ればたくさんの唐紙という道ができている。
数千なのか数万枚なのか…その思想の証として、今、この世界に無数の祈りの唐紙が存在している。
伝統とは常に今
過去を継承することが継承ではない。
今、ぼくたちが未来に向けて前進すること以上に過去を讃える手段はあるのだろうか。
本当の継承とは、種子が宿るのだ。
未来へと繋げてこそ、伝統の継承といえる。
9月は、日本橋三越本店に招かれ、ホテルニューオータニで開催される三越秋の逸品会にて唐紙師トトアキヒコのアート作品が9点披露されます。
世界初の唐紙となるダイヤモンドと唐紙を組み合わせたアート作品、唐紙とガラスを組み合わせた屏風や額装、パネルなど、今、ぼくが持ちうる渾身の唐紙作品群を披露します。
2019.9.5
唐紙師トトアキヒコ
KARAKAMI artisan TOTO AKIHIKO(KARAKAMI-SHI)